リボンの騎士 所感
準備期間が長かった事と、演出家木村信司の自信から、それなりの物には仕上がってくる筈で、また、梨華ちゃんが主要な役で出演する事もあって、前々から、このミュージカルへの期待は大きく、結果、期待以上で、終演して3日以上経つ今でも、興奮が覚めやらない状態です。
ミュージカルというだけあって、コンサートとは歌い方が異なり、劇中の歌に迫力があって、酔いしれるような感じになります。後で、ミュージカルのCDを聴くと、CDがしょぼく感じ、物足りません。
所感として、今回のミュージカルで、強く印象に残った4人について、記述します:
○石川梨華
ショートカットにした甲斐もあって、ビジュアル的には、十分王子様に見えました。それも笑顔が素敵な、紳士的で、情熱的な王子様に。ラストで、サファイア王子が息絶えるシーンでの、悲しい表情も申し分ない。
ミュージカルが始まる前、一番危惧していたのは歌ですが、始まってみると、堂々とソロで、お腹から声を出して歌う梨華ちゃんを見て、ビックリというか、感銘しました。
淑女役の時も、存在感、オーラがあって、素晴らしかった。
○藤本美貴
サディスティックな部分が多々ある魔女ヘケートは、ミキティのはまり役で、ヘケティがサファイアに対し、王妃を助ける代償に女の魂を要求する場面では、笑いながら「早くしないと(王妃が)死んでしまうわ」とせかすヘケティに、通常なら引いてしまう所ですが、何故かそれが、去る時の高笑いもそうですが、ゾクっとする快感に変わります。
ラストのサファイアとフランツの決闘シーンでは、ヘケティも現れ、フランツに対して、「(サファイアに勝ったら)私が亜麻色の髪の乙女になろう」と、今までに見せた事が無い、可愛い女の一面が表れ、そんなヘケティの虜にさせられます。
ヘケティと初対面時の、セリフ、歌の掛け合いは迫力があり、この時のみきよしは、今までに見た事が無い位、カッコ良過ぎる。
王妃の告白シーンで、遅れて王妃と乾杯するよっすぃ〜、または、自力で立てない王妃を一時的に肩で支えて、それを払いのけるよっすぃ〜もカッコ良かった。また、この時の、マルシア王妃の告白シーンは、圧巻で、素晴らしかった。マルシアをマジに見直した。
○高橋愛
男と女の魂を持っている状態で、王子、姫を演じたり、男の魂のみを持っている状態で、男役と女役を演じたり、難しい演技を無理なくこなしていたように見えます。
この次にも何か、愛ちゃんが出演する本格的な舞台、ドラマを見てみたいと感じました。
最後に、DEF.DIVAの中の3人(なっち、梨華ちゃん、あやや)が、フランツ王子を演じた訳ですが、ここまでやるなら、ごっちんのフランツ王子も見てみたかった。