明治座NEO時代劇 HAKANA〜「いとしの儚」より〜4月26日(土)夜 明治座

rikamiki2008-04-26


出演:藤本美貴大口兼悟・山本亨 他
開演:16:30
座席:2列左サイド通路側

ネタばれにご注意下さい。


先週の土曜日に続いて、今日も、ミキティ主演の舞台を観てきました。

座席は2列目と、舞台全体は見辛いが、役者の表情等は見易い。あまり近くで役者をガン見すると、こちらが照れ臭くなってくる。

また、花道の(せり上げがある)すぐ脇の席で、役者が花道を通る時は、左後ろを振り返って、役者がこちらへ来るのを正面から眺める形に。

花道と言えば、まず、子供のようにはしゃぎながら、鈴次郎(大口)に駆け寄って背中にしがみつく儚(ミキティ)は、のどちんこが見えそうな位大口を開けて、激しくダイナミックだった。

そして、させず太夫では、高さがある花魁下駄を履いて、豪華な花魁衣装を纏い、従者を連れて華麗に歩いて来る美貴様に酔いしれた。

あと、花道では、落ちに落ちて一文無しで歩く鈴次郎が印象的だった。鈴次郎にたかるハエが、私の頭の上を通過した。

物語は、もともと青鬼の話から端を発し、進行中も要所要所に解説をしてくれる青鬼ですが、遅ればせながら、その正体は、鬼になった鈴次郎ということに気が付いた。鈴次郎が、儚を掛けた大博打に負けた時に、鈴次郎と共に床に崩れたのは、その為だった。

青鬼役は、梨華ちゃんよっすぃ〜)が出演した舞台「何日君再来」で、台湾マフィア役を演じた山本亨であり、それなりに重要な役が割り当てられる訳で、単なる物語り進行役の青鬼である筈がない。

青鬼は、時には脇から、舞台を見たりするが、その後姿に哀愁を漂わせ、いい味を出している。

物語の終わりに、胸元から、儚の形見となる汚れた99日分のこよりを出して泣いていた青鬼は、非常に切ないものがあった。

青鬼以外には、片目の博打打ちのゾロ政(村杉蝉之介)がカッコ良かった。重い病を持っているように演じていたので、最後は、死ぬのかと思っていたが、特に何もなかった。

ミキティは、泣き叫ぶシーンが多く、感情的な演技で、セリフが聞き取り難い所もあった。でも、良かった。この舞台は、今のハローの中では、美貴様にしかできない。キ○○○鳥は、なかった。

カーテンコールは3回。2回目の時は、こちらの方に長く向いてくれた。

3階売店では、ミキティの新曲『置き手紙』が、売られていた。歌謡曲らしく、カセットテープもあった。

明治座のお土産が欲しいと思い、「藤本美貴」名前入りの亀井堂瓦煎餅を買った。


この「HAKANA」は、良いお芝居でした。最初は、品がないセリフに少し引き気味でしたが、ラストの切ない結末で、それらは全て吹っ飛んだ。今思うと、味がある舞台と言える。